先日、Googleのジョン・ミューラー氏が、Reddit上で「構造化データとLLM(大規模言語モデル)」についてコメントしている投稿を目にしました。
あくまで個人的な見解と前置きしたうえでの発言ではありますが、Web制作に関わる立場としては、気になりましたので、感じたことを。参照:Reddit:Does extensive Schema markup actually help Large Language Models (LLMs) understand your entity better, or is it just for Google Rich Snippets?
構造化データは「万能なSEO施策」ではない
今回のコメントで印象的だったのは、「構造化データを大量に書いたからといって、それ自体が直接的に検索順位を押し上げるわけではない」という、ある意味では“いつもの”スタンスが、LLM文脈でも改めて示された点です。
構造化データというと、
- 書けば評価される
- LLMに理解されやすくなる
- 将来のSEO対策としてとりあえず入れておくべき
といった期待が先行しがちですが、ジョン・ミューラー氏のコメントからは、「機械のために情報を盛る」ことへの過度な期待は持つべきではないという姿勢が一貫して感じられます。
LLM時代でも本質は変わらないと感じた理由
LLMが検索体験に組み込まれはじめると、「人ではなくAIにどう読まれるか」を意識した設計に振り切りたくなる気持ちは、よく分かります。
ただ、今回のコメントを読んで改めて思ったのは、評価の軸は依然として“人にとって意味のある情報かどうか”にあるという点です。
構造化データは、
- 検索エンジンに補足説明をするためのもの
- 表示の補助(リッチリザルト等)を助けるもの
であって、中身が伴っていないページを魔法のように価値あるものに変える装置ではない、というのは、LLM時代になっても変わらないのだと思います。
Webディレクターとして感じる、これからの向き合い方
Webディレクターの立場で考えると、今回の話はとても現実的です。
構造化データはもちろん重要ですし、
- 定義が明確な情報
- FAQ、レビュー、組織情報
などを正しくマークアップすることは、今後も必要でしょう。
ただし、
- とにかく量を書く
- 意味の薄い情報までスキーマ化する
- 「LLM対策」という名目で目的を見失う
こうした状態に陥るのは、本末転倒だと感じます。
むしろ、
- コンテンツの意図が整理されているか
- 人が読んで理解しやすい構造になっているか
- 結果として機械にも解釈しやすくなっているか
この順番を守ることが、より重要になっていくのではないでしょうか。
まとめ:流行よりも「使う人」を軸に
LLMやAI検索という言葉が先行すると、どうしても「新しいテクニック」を追いかけたくなります。
しかし、ジョン・ミューラー氏の今回のコメントを通して感じたのは、Webの評価軸は、驚くほど一貫しているということかなと思います。
構造化データはあくまで手段。
目的は、使う人にとって分かりやすく、信頼できる情報を届けること。Web制作に携わる立場として、
「AIにどう見せるか」よりも先に、「人にどう伝わるか」を考え続けることが、結果的にLLM時代にも強いサイトをつくる近道なのだと、改めて感じました。
